ハリケーン(ヒラリーさん)崩れの熱低が通り過ぎて、天気は急速に回復しているラスベガス。今朝は空の半分が青空。
まだ反対側には黒雲がたれこめているが、これも午前中の早い時間に消えてしまった。
で、今日からGRC Conferenceで、朝7時半頃にホテルを出て会場へ。昨日も書いたが、バカでかいホテルの裏手にあるコンファレンスセンターまで、うちのホテルから余裕で20分以上歩かなければならない。朝飯前のいい運動である。
一汗かいて会場に到着後、朝飯をいただく。
朝一のキーノートはこんな会場で、生成AIがらみのお話し。
いわく、近い将来、企業は2つのタイプに分化するだろう。
- AIを使いこなす企業
- 消えていく企業
AIは既存の価値やヒエラルキーを破壊する.もはや重要なのは何かを維持するための組織とか管理職ではなく変革ができる個人かもしれない。
要するに、AIの進化によって世の中の変化が指数関数的に加速する。「知識」はすぐに陳腐化してしまうから、知識の多さ(や経験値)はもはやアドバンテージにはならない。既存の枠組みでのビジネスではAIに勝てない。近い将来、人が生き残る道は、継続的にイノベーションを考えることしかなくなりそうだ。イノベーションには破壊が伴う。既存の価値や概念を大胆に破壊できる力が必要ということである。ああ、伝統的に日本人が苦手な分野かなぁ・・・・。地盤沈下が激しい日本、いよいよ沈没か・・と暗くなる。
そんなことを考えながら、その後のセッションもAI関連のものをいくつか。さておき、現状でのAIには様々な問題がある。もはや使わない選択肢はないから、そうした問題に対処しながら使っていくしかないのだが、そうした問題もやがて解決されていくのだろう。
そんな問題の中にAIが学習するデータの著作権問題がある。最近、有名メディアが利用禁止を打ち出したりと話題になっているのだが、いわゆる「AIが著作物を勝手に学習する」問題、AIがやり玉に挙がっているのだが、これだけインターネットが普及して、ちょっと検索すれば色々とひっかかってくる時代、そもそも人間でもオリジナリティーを証明するのが極めて難しくなっているのではないかと。音楽を聴かない人、本や新聞を読まない人、芸術を鑑賞しない人、それに加えてネットで検索しない人、これを全部満たす人なんてまずいないだろうから、知らず知らずのうちに似たものができあがる可能性はある。これって、AIの学習プロセスとどこが違うのだろう・・という疑問である。まぁ、情報を根こそぎ集めてくるAIと個人の「規模感」の違いなのかもしれないが、AIの著作権侵害問題が人にも跳ね返ってくる可能性はないだろうかと、すこし不安になった。たとえば、AIが逆に、自分の豊富な学習データをもとに、自分の生成したものがそれらと類似しないように(少なくとも一定以上の類似がないように)することは技術的には可能だと思う。(実際、人の間では、なかば公然とそうしたルールがまかりとおっている)しかし、そうした処理が一般化したときに、AIは自分のオリジナリティーを主張する根拠を得る一方、人間の方はといえば、依然として盗作訴訟におびえなければいけない。いっそ、AIにオリジナリティーを判断して貰うとか、本末転倒なことになりそうな悪寒もするので。
色々考えさせられる問題である。今度、この問題をBARTやChat-GPTに聞いてみようかと思うのである。案外、面白い解決法が出て来るかも・・・(笑)
そんな感じで初日は終了。表に出たら快晴になっていて、結構気温も上がっていた。
晩飯時なのだが、そろそろ日本はビジネスアワー。そこから2本オンラインの打ち合わせをして、解放されたのは午後8時過ぎ。そこから少し夜の散歩がてら晩飯を食いに出かける。いつもの夜景が戻ってきたラスベガスである。
で、毎回行くBubba Gumpで軽めの晩飯。
それからまた少し、腹ごなしに歩く。街は人が大勢くりだして結構混雑している。
シーザースパレス辺りまで歩いたので、帰りはバスで戻ることにする。時間が遅いせいか、南行きのバスは結構ガラガラ。
で、こんなあたりに戻ってくる。ホテルのカジノで少しお布施(苦笑)をして部屋に戻った。
さて、明日も終日コンファレンスである。
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