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霧の街と雲の話と

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今朝のサンフランシスコは朝霧がでて、ちょっとどんよりとしたお天気。今日は、RSAのプレイベントである、CSA Summitに参加。ホテルから会場まで歩いて15分くらいなのだが、ぎりぎりになったのでヒルトン横からシャトルバスに乗ってみた。

ところが、このバス、ヒルトンを起点にあちこち回ってから会場へ行くので、結局30分ほどかかってしまった。これは誤算である。歩いた方が早かった。

CSA Summitは大入り満員。空席もすぐに埋まって、外には待ち行列という状態に。クラウド利用がどんどん進んでいく中で、あれこれ課題をかかえた人が多いのだろう。複数のサービスをAPIでたばねて利用、管理するクラウドブローカーという考え方は以前からあるが、最近は、それにセキュリティの意味合いも加え、CASB (Cloud Access and Security Broker) という考え方が広がっている。アクセス経路を一本にして、セキュリティも含めたコントロールポイントを作ろうという考え方である。

こうしたサービスが機能するためには、各事業者がログ管理も含めたセキュリティAPIを提供しなければいけない。今後、各事業者はそういう取り組みを進めていくべきだという議論が進められている。

気がつけば、外はいつしか快晴になっている。朝のどんよりは、やはり霧のせいだったようだ。さて、CSAの当初からの活動に、Top Threatがある。クラウドへの主要な脅威を挙げて解説する取り組みだが、その関係者によるパネルディスカッションもあった。主要な脅威にAPTが挙がってきたのは、クラウド利用が進んで、重要なデータやシステムをクラウドに依存するようになってきたからなのだろう。あいつぐデータ漏洩やDDoS攻撃なども上位に挙げられている。

お昼はボックスランチが配られたのだが、会場の出口を一旦出て、ランチを持って会場内に戻る形になっているので、出入り口が大渋滞して大変だった。これは、一考が必要。

さて、腹がふくれると次にやってくるのが睡魔である。午後一のベンダプレゼンがいまひとつだったので、ついつい落ちてしまった。眠気が来ると、英語が右から左に抜けていき、かなり辛いことになる。これは、私にとっての Top Threat に違いない。(笑)おかげで、午後の記憶は途切れ途切れである。そんな中でこんなスライドが印象に残っている。

ヤフーは毎日新しいソフトウエアをリリースし、amazonは11秒に一個ソフトウエアをリリースする。ハッカーは200ミリ秒に一個マルウエアをリリースしている。いまや、インターネットのトラフィックの41%しか、人が関与するものがない。2018年までにビジネスコンテンツの20%は機械によって生成されるようになる。といった内容。

ITの世界も人の役割がどんどん減っている。ソフトウエアの開発もやがてはAIがとってかわるのかもしれない。10年後には悪のAIがインターネット最大の脅威になっているかもしれないなと妄想した。

クラウドの利用が進み、様々なクラウドを組み合わせて利用するようになれば、IDや認証の統合は必須となる。さらに、それにIoTのようなデバイスもからむと、従来からのIAMとは違ったID管理の考え方が必要になるのかもしれない。そんな話も。

どんどん増加する新たなサービスを、使う側はどう評価すればいいのかというのも大きな課題だ。これは、クラウドの最初から挙がっている話だが、クラウドサービス自体がどんどん多様化し、ブラックボックス度を増していく中で、再度、整理しておくべきなのかもしれない。

上のスライドの最後の「透明性」は、最も重要なポイントかもしれない。単に、自分たちはこんなにすごいんだよという自己主張を振りまくだけでなく、不都合な話もきちんと利用者に説明できる事業者が、最終的に信頼を勝ち取ることになるのである。

技術的に興味深かったのは、コンテナの話。仮想マシンではなく、OSの上で、アプリケーション単位で隔離された環境を作るコンテナの利用が広がりを見せている。代表格の DockerはLinux上で動作するコンテナ管理システムだが、軽量で、個々のアプリケーションの実行環境を分離できる上、サーバを越えたコピー、移動も簡単なため、クラウド上でのサービス構築の道具としても便利である。OSを共用するため、純粋な仮想マシンに比べると、環境の分離度は低いが、うまく使えば面白そうである。

そんな感じで午後4時過ぎにSummitは終了。外は青空。一旦ホテルに帰って荷物を置き、それから会場にもどってWelcome レセプションに参加する。

今日も暖かい一日で、街には半袖姿も・・・・。冬から夏のすべての服装が混在しているようで、なにか奇妙な感じがする。レセプションは展示会場で行われ、飲み物と食い物が配られている。

長い食い物の列に並びながら、ふと見たら、隅の階段のあたりに見た顔が・・・・。海外コンファレンスで会う方が多いという日本の人たち。とりあえず合流してしばらく過ごし、帰りに近くのアイリッシュパブで一杯引っかけてからホテルに戻った。

明日は、RSAの本番。午前中のキーノートを聞いて、午後からは久しぶりに会う知人と展示会をまわる予定である。

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このページは、風見鶏が2016年3月 1日 16:38に書いた記事です。

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