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CEATECに行ってみた

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今朝は雲が多い感じの空模様。この週末連休にかけて、今年最大最強の台風襲来とあって、天気は下り坂予報。

なので、崩れる前に・・・ということで、今週、幕張で開催されているCEATEC Japan 2014に行ってみることにした。知人たちの多くが越後湯沢方面(の某ワークショップ)に流れる中、行けなかったかわりに、ちょっと違う方向で世の中を見てみようという話である。

横浜から幕張は結構遠いのだが、総武線快速を津田沼で各停に乗り継いで幕張本郷からバスというルートで会場に着いたのはお昼頃だった。

いまどきの、最新ITはコンシューマー向けから導入されるというのは常識。なので、この系統の展示会を見ておくと、流れがよくわかる。実際、展示の多くが、IoTやビッグデータ系の話にからんでくるわけだ。今回も、そうした情報ネットワークやセンサ系、ウエアラブル系、HEMSなどの関連を見て回った。

4K/8K系テレビなどに混じって、画像系で多かったのがAR/VRの応用。こうした車用のHUDデバイスも多く展示されている。

また、NFCやBluetoothといった近距離無線通信系の応用も多く、Bluetoothビーコンを使った情報提供デモなども多く見られる。短距離ながら超高速の通信が出来るような方式の規格も進んでいるようで、数年の間に様々な応用が広がりそうな感じである。

ウエアラブル系も目玉のひとつ。時計型端末もあちこちで展示されていたが、こうしたヘルスケア系のセンサとして使われるものも多い。

こちらは、テレビのニュースにもなった卓球ロボ。大がかりだが、ロボもここまで出来るようになった。相手をしているおねーさんはちょっとお疲れ気味のようだが。(笑)機械は疲れないから大変だ。

作業指示・支援をHUDのARでやるというのは、既に様々なところで応用されているのだが、こちらは車のメンテナンス作業のデモなど。

医療系では、センサと画像データの通信を統合するような基盤作りも進んでいる。

顔の映像から脈拍を測るような技術もある。応用シーンの解説はちょっと微妙。勝手に脈拍を読まれて、あれこれ判断されるのはあまりいい気持ちがしないのだが・・・。

顔と言えば、顔認識技術もどんどん進んでいる。先日のアトランタでは監視カメラの画像処理や顔認識、人の追跡などの技術のすごさに驚かされたが、これらも様々な応用が進んでいる。監視カメラからの個人特定などは、様々な応用ができる反面、プライバシー問題などの議論も必要だろう。

こちらも話題になっていた、シャープの自由形状の液晶パネル。これが実際の車に搭載される日も遠くはないだろう。車以外にもいろんな機器で使えそうだ。

センサー系のデモ。最近、こういうのを勝手にやって問題にされるケースが散見されるからだろうか、一応注意書きが書いてある。

ところで、気になったのが、こうした機器で無線通信を使うものの多さだ。中心となっているのは、WiFiとBluetoothだが、会場内のWiFiはこの有様である。

会場内には各社公衆WiFiのAPも設置されているのだが、はっきり言って遅くて使い物にならない。スマホが自動的に各社のAPに切り替わるのだが、アクセス集中に加えて電波の混雑もあって、会場内では、WiFiを切って4Gで通信した方がはるかに速い状況である。

目玉展示には、どこも長蛇の列。EPSONブースでは、話題の眼鏡型端末の体験デモが一時間待ち。

この端末は、Google glassとは違い、ハーフミラーを使った透過型。遠くを見ていると数十メートル先に大画面がある感じだ。透過型なので、AR的な応用も出来るのだが、視野全体に対する画面がちょっと小さめなのと、焦点距離が固定されるので、近いものを見ながらだと目の焦点が合いにくいのが難点かもしれない。使うアプリによって距離感を変えられるといいかもしれない。あとは、応用アプリがどれくらい出てくるか・・・ということになるが、今のところは自分で何かアプリを作るので無ければ、買っても、すぐに飽きそうな感じがした。この流れは面白いのだが、たとえば汎用的に様々なスマホやタブレット、PC等とワイアレスで繋がって、アプリと連動できるようなものが出てこないと普及しなさそうだ。

VICSブースでは、オリンピックあたりをターゲットにした新サービスのパネルも展示されていた。ある意味で、東京オリンピックはIoTやウエアラブルデバイス等の壮大な実験場になるのかもしれない。VICS/ITCのような車だけでなく、観客、観光客向けにも様々なサービスが展開されそうだ。

ビッグデータ分析系の応用もある。SNSから情報を拾って分析する方法が多いのだが、今、気になっているのはSNS事業者による情報の寡占である。こうしたSNS上の情報利用を有料化とかされてしまうと、まんまと罠にはまった感じになるからだ。

IoTと言えば、この方面ではHEMSも大きな柱だ。規格統一も進んでいるようで、なんとHEMSのコントローラはオープンソースのプロジェクトもあるそうだ。(一度遊んでみようかと思っている)

しかし、仕事柄気になるのは、こうしたシステムにおける通信やアプリケーションの安全性である。この展示会で描かれているような夢の世界が破綻してしまわないように、今のうちからきちんとそのあたりは考えておかないといけない。泥棒に家の鍵を開けられたり、嫌がらせに、夏場エアコンを暖房に切り替えられたり・・・なんてことが無いようにしたい。規格統一が進めば逆に攻める側としても楽になる。マルウエアで大量の家電を遠隔操作し、電力需給が逼迫したときに一斉にスイッチを入れられたら・・・などと考えると、かなり寒い。(夢の近未来を体感しに行ったはずだが、このあたりを考えてしまうのは職業病である。)

面白かったもののひとつにこれがある。ここも体験でもは長蛇の列ができていたのだが、光学的に背後にあるモノが手前の空中に浮いて見えるようなパネルである。これを使えば、映像が宙に浮いているような表示が可能なのだが、この手の擬似的な立体視の難点は、実際の距離感と目の焦点が合う位置が異なってしまうことだ。ちょっと慣れないと立体的に見えないのと、長時間見ていると疲れるのである。3Dテレビと同じだ。光の波面合成(ホログラム)のようなことがフルカラーの高精細度でできないと本格的なものは難しいかもしれない。

最後に、Bluetooth系の講演を一時間ほど聞いた。この手のデバイスもウエアラブル端末など向けに省電力化が進んでいるのと、直接TCP/IPやHTTPプロトコルスタックが組み込まれるなど進化を速めている印象だ。

そんな感じで、今日は夕方まで幕張にいた。こうやって、最新のITに触れておかないといつのまにか頭の中が陳腐化してしまう。とりわけ、最近は技術の変化が激しいから気を抜けない。最新のITを知らずして、そのセキュリティを語ることはできないので。

今日の夕焼けは、なにやらちょっと不気味な色だった。台風接近のせいかもしれないな、などと思いつつ家路についた。

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このページは、風見鶏が2014年10月10日 23:58に書いた記事です。

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