今日もRSAで朝からSANDSへ。今朝も結構ぎりぎりだったけど、やっぱりダウンタウンラインは早い。
最初のキーノートはMIT/ハーバードのMcAfee先生(某ベンダとは無関係)による講演。コンピュータが急速に人間の領域に進出している今、人とコンピュータがどう棲み分けるかというお話。
数年前には、コンピュータには難しかったパターン認識や言語処理などが人に近い(もしくは以上の)精度でできるようになった現在、人が持つ唯一の優位性は「直感」しかないのかもしれない。たとえば、ちょっとした異常を見つけるという技はコンピュータにはなかなか難しい。しかし、人間は直感的に異常(違和感)を感じ取ることができる。たとえば、コンピュータが得意な情報処理を駆使して、データを処理して様々な角度から可視化できれば、人がそこから異常を見つけ出すことが容易になるだろう。そんな感じで、将来的には人とコンピュータが共存していくしか無いだろうという話である。でも、2045年問題なんかを考えると、その直感すらコンピュータに奪われる日がもしかしたら来るのかもしれないが・・・・。
その後は、POSマルウエアの話。
そして、バンキングマルウエアの話など・・・
ところで、日本ではほとんど聞かないが、海外ではよくあるテーマがこれ。情報漏洩などのセキュリティインシデントが起きた際、失われた社会的な信頼をどのように回復していくかという話。一種の危機管理なのだが、今の日本で一番やりたいねたかもしれない。
広報戦略や、コミュニケーションの順序など、いくつかの鉄則があって、どこのセッションでもだいたい同じ事を言うのだが、先日の例も含め、日本企業の対応は、この鉄則をはずしているケースがあまりに多いのである。推定でことさらに被害を小さく見せたりすれば、後で実態が見えた時に不信感をもたれてしまうことなど、簡単にわかりそうなものだが、だいたいはこれで失敗するわけで・・・。不明なことは不明として、こまめに状況を知らせていく方が信頼は得られるのだけど・・・。
今日は割と面白いセッションが多かった。あっという間に最後のキーノート。ベンダ系の話2本の後に出てきたのが、この人。かつて、ツール・ド・フランスチャンピオンのドーピング疑惑を13年にわたって追い続けた孤高のジャーナリストである。最終的には疑惑は証明され、7回もの優勝記録はすべて剥奪されたわけだが、その話の中で、真実を語ることの大切さを訴える姿は感銘を受けた。
そんな感じで、全日程は終了。椅子の裏にサイン本贈呈券が張ってあるというサプライズであたりを引いて、氏のサイン入り著書を貰ってきた。
夕方は、某JNSAで一緒のN氏たちと軽めの晩飯。
その後、N氏と二人でラッフルズホテルまで行き、シンガポール・スリングという名物カクテルを飲むことにした。
ロングバーという名前の渋い感じのバーである。
で、これが、シンガポール・スリング。かなり甘いカクテルで、飲み過ぎると危険な感じである。
結構いい値段がするので、一杯だけのんで、あとはビールを一杯飲んで帰ってきた。とりあえず、今回のシンガポールはこれで予定終了。明日は、夕方の飛行機までの間、適当に時間を潰そうかと思っているのだけど、今のところノープランである。あまり歩き回っても暑いだけなので、とりあえずチェックアウト時間ぎりぎりまでのんびりして、それからどこかでゆっくり昼飯でも食ってから、少し時間を潰しつつ空港に向かうことになりそうだ。
コメントする