アトランティックシティー２日目

今朝は、なかなかいい天気のアトランティックシティー。６時半くらいに朝飯を食いに降りてきたのだけど、このあたりのレストランは７時まで開かないらしい。まぁ、そういう場所なのでしかたがないのだけど、暇つぶしに、ちょっとボードウォークに出てみた。

ちょっと空気がひんやりして気持ちがいい朝。海沿いのボードウォークはまだ人影もまばら。空には、満月を少し過ぎた月。

こんなあたりを少し歩いて、それから宿に戻って朝飯。

今日のコンファレンスは９時から開始。WWSMCというセキュリティのコンファレンスだが、今年からGWS (Global Wireless Summit）というイベントの中で行われている。このGWSの下でいくつかのコンファレンスがあるのだけど、ワイアレス系の方は、NICTあたりがかなり中心になっていて、日本のプレゼンスは高そうだ。セキュリティ側ももうちょっと頑張りたいところだが。

今朝のセッションで面白かったのは、サイバー詐欺関係のお話とか。心理言語学（Psycholinguistics）の視点から、メールの文章などを分析し、統計的にフィッシングメールを見つけ出す研究などは興味深かった。今日は、どちらかといえば、研究発表的なものが多くて、中には数学ばりばりの中身なんかもあって、結構、睡魔と格闘気味。あと、最近米国で実証実験が進んでいる、次世代の航空管制、ナビゲーションシステムがらみの通信のお話とか。これは、現在の管制システムの限界から、飛行機に効率の悪い航空路遵守を強いているのを改善しようという試みで、NASAとかが実証実験を進めているものだが、地上、航空機間や航空機同士でGPSなどを使った位置情報などを交換しながら、自律的に航路を制御して、より目的地まで直線に近い航路で飛べるようにしようというものである。ここで重要になるのが通信手段なのだが、情報交換が鍵になるだけに、その安全性や安定性をいかに確保するかが大きな課題になる。内容の保全もさることながら、通信妨害への対応が最大の問題になってくるのは明らかだ。5GHz帯の802.16nが実験では使われているようだが、単純なノイズや混信に強いとは言え、意図的に広帯域でジャミングされる可能性まで考慮するとなかなか難しい。このあたりは、ちょっと質問に対しても歯切れが悪かった。まだまだ課題は多そうである。

あとは、量子コンピュータがセキュリティに与えるインパクト、といった講演。これは、なんとなく量子論の基礎講義みたいだった。シュレディンガーの猫の話とか、量子もつれの話とか・・・。量子暗号はともかく、量子コンピュータへの道は、まだまだ遠そうな感じである。

結局、午後は睡魔に負けて、ちょっと部屋に帰って一休み・・・が熟睡してしまい、気づいた頃には最後のセッションの時間になっていた。これはちょっと失敗。

とりあえず、最後のセッション（某ベンダのパートナー向けセッション）を聞いて、そのベンダの日本関係の人たちと夕食をご一緒した。それから、ちょっと酔い覚ましに、ボードウォークにでて少し歩いてみたのだが、この時間帯は一番人出も多い。

ホテルの屋根を見たらなにやら怪しげな影・・・窓掃除のようだが、こんな時間にやってると、ちょっと怪しく見える。

夏時間なので、９時頃まで空が明るいのは、ちょっと感覚が狂う。暗くなってからホテルに戻るともう９時半過ぎである。

今夜はカジノには寄らずにそのまま部屋に帰ってこれを書いている。そういえば、昨日、今日とエレベーターにいたずらする奴がいて、エレベーターが目的階に止まらなかったり、複数階のボタンが押されたままフリーズしているのを目にした。まぁ、今となっては、いささか古典的なエレベーターハッキングだけど、ちょっと一般客には迷惑だろう。それより、そんな簡単にイタズラできるエレベーターのソフトをいつまでも放置するなよ、と言いたいのだが・・・。

さて、コンファレンスは今日で終わり。明日は１日フリーなので、ちょっとのんびりしようかと思っている。