そういえば、行方不明になったディスカバリー号を探しに、「ソ連」の宇宙船で木星に・・・・・というのは今年という設定だったな。HALの復活、ボーマンの幽霊・・・・。結局、人間の宇宙旅行はまだ月どまり。宇宙ステーションだって、いわば宇宙のプレハブくらいのものしかないし、コンピュータは当時想像できなかったくらいに高速、大容量になってネットも発達したけど、鉄腕アトムもHALも鉄人28号(違?)もまだいない。ソ連はもうとっくの昔に崩壊してるし、世界の破滅は1999年から2012年に予言を変更。未来予測がいかに難しいかを物語っているのかもしれない。
そんな2010年だけど、これもひとつの区切り。でも、21世紀は確実に進んでいる。東京の景色はこの10年に大きく変わった。超高層ビルがあちこちに林立しはじめて、新しい電波塔であるスカイツリーもその頭角を現しつつある。50インチの大画面テレビが普通に自宅の居間にある姿も、子供のころに描いた未来の一部だろうけど、実際、今はそれが普通になってる。でも、こうして田舎に帰ってみると、周囲はあまりかわっていない。イノベーションの恩恵はどうやら都会に集中してしまっているようである。
この10年、いやこれからの10年も、20世紀と21世紀がせめぎあって、混在し、だんだん21世紀が勝っていく過程をみることになるのだろうと思う。できるなら、都会だけではなく、地方もその恩恵を受けられるようになってほしいものだ。不要な土木工事ではなく、もっと生活に密着したところで、ハイテクを使った生活を支えるシステムを、地方でこそ実現すべきではないかと思う。それが、暮らしにくい都会に人が集中することを防ぎ、少子化など現代の問題を解決する道なのではないかと思う。
ネットワークがこれだけ発達した社会。クラウドコンピューティングが発達すれば、その基盤システムは、土地の高い都会にある必要はない。広大な土地が信じられない値段で手に入る田舎にこそ、こうした施設は作られるべきだ。「雲をつかむ話」でも最後に書くつもりだが、真のクラウドコンピューティングが実現すれば、こうしたことがたやすくなる。システムは高度に分散、多重化された基盤の上で動くから、障害対応のためにデータセンタに走る必要はなくなる。なぜならば、システムの運用と仮想化された基盤の運用が分離できるからセンターが田舎にあっても何も問題はなくなるからだ。センターの要員はハードウエアとそのセンターに閉じたインフラのメンテナンスができればいい。システム全体は集中制御で、数か所の拠点センターが受け持つという形だ。これができれば、クラウド基盤の提供コストも大きく下げられるだろうと思う。
クラウドだけではない。たとえば、大きな敷地が必要な太陽光発電所などを、土地が安い田舎につくることもできる。たとえば、太平洋側、日本海側の季節による天候の変化、東西の日照時間の違いなどをうまく使って電力を融通するようなこともできるかもしれない。冬場は天気が悪い日本海側は風力発電などと組み合わせると面白いかもしれない。今の送電システムでは限界があるのだが、米国のスマートグリッドをずっと大きくしたような全国レベルのグリッドができれば、面白いことができるんじゃないだろうかなどと妄想してみる。
さて、今年はこの「雲」にどっぷりと浸る仕事をしなくちゃいけない。年明け早々、課題も多いのだけど、この休みのあいだにエネルギーをためて、ロケットスタートをかけたいものだと思う。本当の意味でのクラウドコンピューティングとは何かを追求し続けたいなと。セキュリティのほうは、クラウドを取り組む中でいっぱい考えなきゃいけないことがありそう。ただ、考える前提はクラウドを「使えるものにする」という前提。セキュリティは新しいテクノロジーやビジネスの「イネーブラー」、推進剤として機能しないと、単なるセキュリティ屋の自己満足、我田引水や責任回避におわってしまうから。
プライベートでは、これまでの趣味に加えて、ちょっと学生時代に挫折した勉強をやりなおしてみようかなと思う。まずは、算数のお勉強のしなおしかな。本当は古典力学、電磁気学、相対論や量子力学あたりから、現在のブレーン理論までざっと見直してみたいのだけど、そのための算数をちょっと勉強しなおさないと、算数がネックなのが挫折の原因だったので。ま、ゆくゆくは老後の楽しみで大発見でも目指そうかと。
家は昨年9月に思い切った大掃除をしてから、その状態を保っているので、今年はその維持と、もう少し、モノを整理して使い勝手をよくすることが目標。それから宅内ネットとサーバの仮想化。年明け早々に新しいF/Wが来るので、ネットワークをVLAN化して・・・・なんて、やりたいことが多過ぎ?
まぁ、とにかく、今年も、周囲からあきれられるほどの「元気おやぢ」でありたいと思う元旦であります。
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