なにやら世の中が騒がしい。政府トップの辞任騒ぎから始まった政治ショーはまさに茶番。受けて立つはずの野党もなにやら足並みがそろわない。美しい国の政治は、かくも低レベルな連中が仕切っているのかと思うと先行きが不安になる。官僚機構主導の施策を非難しながら、でもそれを使いこなすだけの指導力もない。中途半端に官僚機構を揺さぶったから、盤石だった日本の官僚機構にも相当ガタがきている。本来、そこにくさびを打ち込んで、政策主導に持ち込むのが政治家の仕事なのだろうが、それをやるだけの実力やブレーン、指導力もないと見える。そりゃ、長年、一党が政治を支配して閣僚ポストのたらいまわしをやってきたのだから無理もなかろう。野党もたよりないが、ここはひとつ、悪しき形を変える意味で、一回政権を取ってもらったほうがいいのかもしれないなと思う。政治家がきちんと(単なる御用学者ではない)政策ブレーンをかかえて主導していく形が「必要」になるような環境も必要なのだろうから。
米国のサブプライム騒ぎが世界を揺さぶっているが、これはまさに日本の不動産バブルとまったく同じ。見せかけの好景気に庶民を浮かれさせ、返済能力以上の借金を負わせることで、見た目は消費が増えてカネがまわっているように見えているのがバブルの本質だろう。金がない庶民には負の資産を背負わせ、間接的に金持ちの間で金をまわすという形は、一種の「架空取引」だ。そりゃはじjけて当然。資本の論理を自由に歩かせるとこういうことになるという典型だ。米国政府は日本の悲しい経験に少しは学んでいるようだが、これは事後対応にすぎない。未然に食い止められなかったのは、資本主義経済の権化たる宿命なのか。
凄惨な事件も多い。弱い子供や年寄が被害にあうケースがほとんど。いつの間に日本の社会はこんなに腐ってしまったのか・・・。もしかしたら、自分の将来に希望が持てず、生きることに行き詰ってしまった人がどんどん増えているのかもしれないなと思う。何かのきっかけで犯罪に走ったり、破滅的な行動に走ったりするのは、そういう人たちなのかもしれない。いったい、この社会的な閉塞感は何なんだろうか。茶番劇に興じている政治家たちはどう考えているのだろう。
食品偽装、事故米問題・・・企業倫理の問題だが、これも根深い。コンプライアンス以前にモラルの問題なのだろうが、法律で規制されていてもなお不正をはたらくという意識は簡単にはなくならないだろろうと思う。「食足りて礼節・・」ではないが、特に中小企業にとっては、厳しい環境が続く中、このような「確信犯」的な不正は様々なところで常態化しているのではないのだろうか。単にチェック強化という以上の施策がないと、一旦下火になっても、ほとぼりがさめればまた・・・というようなことになりかねない。中小企業の経営状態の悪化が顕在化する可能性もある。永田町はこのあたりにも無意識なようだ。申し訳のような大臣辞任劇、事務方トップと刺し違えた格好だが、任期残り数日の大臣が辞めてもあまり説得力はなかろう。野党は、はたしてこうした問題に本質論で臨むことができるのだろうか。
書き始めるとキリがないからこのくらいでやめておこう・・・
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