Interop+Software 2008

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さて、CSI-SXは今日の午前中で終わり、かわって朝からInteropとSoftware2008が始まった。CSI-SXのバッジでキーノートと展示会は入れるので、朝一番と午後にそれぞれ1時間半あるキーノートと、その合間に展示会で、めぼしい製品さがし。

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今朝のキーノートは We2.0やSaaSに関するもの。SaaS(Software as a Service)については、最近、流行に便乗しようと、様々なベンダが、この言葉を使い始めているが、いったいASPとどこが違うんだ!!というのも多いのが実態。中にはASPの焼き直しだと思ってしまっている人たちもいて、こちらでの解釈を聞いてみたいと常々思っていた。そういう意味では思っていたとおり、単純にアプリケーションの共用環境を提供するサービスではなく、様々なシステムの「機能」をコンポーネントとして提供し、ユーザがそれらを組み合わせてシステムを作り上げることが出来るものというのが正しい解釈のようだ。つまり、ユーザが短期間でシステムを作り上げるために、部品として利用可能なサービスやカスタマイズ可能な利用環境を提供しようというものだ。これならば従来のASPとは根本的に違う発想だと言える。ある意味、企業の情報システムのパッケージ化やアウトソースが進んだ米国で、個々のユーザの個別のニーズを情報システムに組み込みにくかったり、情報システムの開発期間を含めたライフサイクルが、まだまだビジネスサイクルに比べて長いという事実の解決策として出てきたものとも言える。Web2.0で言われるロングテール、つまりユーザニーズの多様化に対して個別対応ができるようなサービス化の情報システム版と言ってもいいと思う。短期間でニーズに合ったシステムを作り上げたり、さらに多様なサービスを逐次追加していけるような柔軟な環境を作ろうというわけだ。まぁ、このコンセプトどおりに事が進めば、かなり大きなパラダイムシフトになるだけに、かなりの紆余曲折はありそうだが、それだけに寡占状態が進んでいるIT業界にとっては面白い切り口だろう。

まぁ、日本においては、情報システムの状況は、まだパッケージ化すら充分に定着していない状態だから、なかなかSaaSの本質を理解できないのだろうな・・・とちょっと悲しい気持ちになった。そういう意味では、しばらく「なんちゃってSaaSベンダ」を歯がゆい思いで見ているしかないのかもしれない。

Interopの展示会は比較的盛況。ただ、今日、半日ほど見て回った限りでは、あまり目玉もなく、目新しいものもないように思えた。そう言う意味で、この業界自体に大きなイノベーションがなくなってしまっているのかもしれない。IPv6の盛り上がりもちょっと期待したのだけれど、表面上はほとんどその言葉も見えてこなかった。セキュリティゾーンの会社は、おなじみの顔ぶれ以外はなんとなくニッチな香りのする会社が多く、これも業界の傾向をつぶさに表しているのかもしれない。

さて、明日もInterop・・・。明日は、少しターゲットを絞ってブースで話を聞いてみようと思っている。

今日のラスベガスは風が強い一日だった。夜になった今でも、ホテルの部屋の窓に風が吹き付ける音が響いている。昼間、ホテルのプールの向こうにレンズ雲みたいな雲がかかっていた。

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このページは、風見鶏が2008年4月30日 15:18に書いた記事です。

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