いつも、帰りの電車の中で聞いている J-WAVE の JAM THE WORLD, 様々な問題を取り上げて15分間で掘り下げる15minuteのコーナーはいつも興味深く聞いている。今日のテーマは環境問題の嘘。
http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/15/index.htm
(注:このリンクは日替わりなので、明日になるとかわっている可能性があります)
今日のゲストの某大学教授が書いた本(あえて名前は紹介しない)の中身についてのインタビューだったのだが、ポイントはこんな感じ。
・ペットボトルは回収されてもほとんどリサイクルされていない。リサイクルにはペットボトルを作る4倍の資源(つまりは石油や鉄鉱石など・・)を消費するから省エネどころかエネルギー浪費になる
・燃えないゴミとして回収されるプラスチックなどの製品は、実は大半がリサイクルできずに焼却されている。一方、燃えるゴミは生ゴミが中心になってしまって、「燃えにくい」ゴミになっている。
このあたりまでは、なんとなくありがち・・・・と思うのだが・・・
・一人あたりのCO2排出量は、日本は米国の1/4、EUの1/2しかない。なので、そもそも米国やEUが日本のライフスタイルをまねれば削減目標は達成できる。EUはリサイクルをやめればエネルギー消費は大幅に減る。
というあたりから、ちょっと怪しくなってきて
・IPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告には、温暖化によって南極の氷は増え、海面は下がると書いてある。日本の政府がこれを(意図的に)誤訳して海面が上がるという日本語訳になっている
・南極の氷が融けてもほとんど影響はない。唯一グリーンランドの氷が溶けずに海に流れ出した場合に影響がでる可能性がある。
・・・と、ここまでくると、ほんまかいな・・・・と思ってしまう。で、IPCC報告の原文をちょっと読んでみた。すくなくとも、ちょっと読んだ限りではそんなことはどこにも書いてないように見える。南極の氷が増える、という部分は古い報告の日本語訳には、「全体として氷が減少するが、極周辺では、氷が融けるまでの温暖化にはならない可能性もあり、(この場合)降雪量が増加する可能性がある。」とは書かれているのだが、海面上昇についてははっきりと記述されているようだ。グリーンランドの氷の海面上昇への影響は大きな懸念事項として書かれてはいるが、同時に、南極西部の氷床についても懸念が記述されており、これもちょっと話とは違う。
さて、リサイクルの話は、なんとなくありがちだし、実際そういう話も聞こえてくるから、真相はメディアに追求してほしいところだが、温暖化の話は、ちょっとねじ曲げられてしまっているように思えて、もし、前半の話が本当だったら、逆に全体が「うさんくさい」と思われてしまう理由になってしまいそうで残念な感じだ。
少なくとも、面倒きわまりない「分別回収」の結果がリサイクルの成果に結びついていなかったり、逆に資源消費を増やしていたりするのだったら、面倒な思いを強いられている市民は踏んだり蹴ったりなので、それだけはやめてほしいと思った。
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