一部に、北朝鮮が地下核実験を行ったとの報道が・・・。主に韓国方面からだが、北朝鮮も発表したようだ。規模から見て「核実験」かどうかは微妙らしい。米国の観測機関では未確認とのこと。「人工衛星」の件もあるので、もしかしたら大量のTNT火薬を使った偽装だったりするかもしれないと思うのだが、このあたりはたぶん米国の観測技術が明らかにしてくれるだろう。情報が出そろうのを待ちたいところだ。
はぁ、今日もいい天気なのに、世界はキナ臭い・・・。
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CNN ニュースサイトによれば
Additionally, the U.S. Geological Survey's Rafael Abreau said the earthquake-measuring agency has not recorded any seismic activity from North Korea.
ということなので、規模がかなり小さいようだ。偽装か、失敗か・・・・といったところなのかもしれないが、米国政府の反応がカギだろうか。でも、これを逆手にとって「核実験」を行った、として強硬手段に出てくる可能性もあるかもしれないなと想像。実際失敗だったら、リスクも少ないし、米国にとっては最高の口実だろうから。
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午後3時時点でのアップデート
各国の発表は
韓国-マグニチュード3.2~3.5の「人工的な爆発による地震波」を検出。規模的にTNT換算4~500tで小さく、核爆発実験であったかどうかは不明
日本-地震波は日本でも確認、韓国の観測よりは大きい模様。詳細はなお情報収集中。調査機を日本海に飛ばし、放射性物質を調査の予定。
米国-マグニチュード4.2レベルの地震波を検出。核実験かどうかについては分析中。
CNNのその後
The U.S. Geological Survey Web site recorded a light 4.2-magnitude earthquake in North Korea at 10:35 a.m., about 385 kilometers (240 miles) northeast of the North Korean capital, Pyongyang.
(USGSサイトに掲載された情報)と、記載された座標付近の衛星写真(by Google)
ロシア-地震波を検出。100%核実験であることを確認。
どうやら、核実験らしいとの結論になりつつある。さて、これは我々にとっても大きな脅威だが・・・。
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午後5時半現在
政府が発表した気象庁情報だとマグニチュードは4.9。アメリカ(USGS)発表よりも大きい。韓国の計測3.2~3.5で、TNT火薬で4~500トンレベルという発表だったが、それより1~1.5近くも大きいということになれば、10の対数で計算されるマグニチュードが表すエネルギーは十倍から数十倍となり、その規模は数キロトン以上、10キロトンクラスを越えるとも考えられるから、核であることは、どうやら間違いなさそうだ。問題は、これがミサイル搭載可能なくらい小型化されたものかどうかという点。プルトニウム原爆ならば小型化が可能なのだそうだが、このあたりが我々への直接的脅威の目安になりそうだ。しかし、テレビの街頭インタビューを聞いていても、なんとなくボケた反応(単なる感情論)が目立つ。もう少し我々は具体的な危機感を持つべきなんじゃないだろうか。軍拡論者に荷担するつもりはないが(あわてて軍拡に走ったところで、隣国が先に核を持ってしまった以上、手遅れだ)、現実問題として北朝鮮がこれ以上暴走しないための方策を考えるべきだと思う。もし、彼らが暴走して核を使うことを考えたときに、その標的は、おそらく韓国でも米国でもなく日本だろうからだ。なぜなら、米国を標的にした瞬間に北朝鮮は核の先制攻撃を受ける危険に直面する。韓国はいわば兄弟国家だし、国民感情が(独裁国家といえども)許すまい。日本はといえば、国民感情的にも敵視に値する。中国やロシアはいわば友好国だ。そう考えると今回の問題を一番深刻に考えるべきなのは我々日本人だということになる。さて、日本はどう動くべきなのか・・・・。
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午後6時40分
官房長官談話が出た。かなり強い調子の抗議、非難で、日本への脅威を強調する内容だったことは評価できる。日本単独で対応することが難しいのは確か。しかし、「米国をはじめとする国際社会」という表現は、ちょっと苦笑せざるを得ない。たしかに、日米安保があるんだぞ、という脅しは、今日本ができる唯一の抑止力行使なのだが、首相が歴訪中の中国、韓国ではなく、米国との関係のみを前面に出したこの談話は、改めて政府の狼狽ぶりと米国だのみの現状を浮き彫りにしたものであるのかもしれない。
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