命を担保にするサラ金

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Mixi のニュース速報(要ログイン)にこんな記事があった。毎日新聞の記事なのだが、消費者金融が借り手にかけている生命保険の支払いの多くが、「死因不明」のまま支払われているとのこと。なんとなく、うすら寒い話だと思う。昔、サラ金の借金を返せなくなった人に、電話で「死ね、そうすれば保険で払える」と言ったなんて話があったけど、もしかしたら、そんなことがいまだに行われていたりしないだろうか・・・とか、さらに恐い妄想も広がりそうだ。記事を書いた毎日新聞のサイトで検索してみた。Mixiの記事が見あたらなかったのが、不思議・・というかこれも妄想をかきたてるのだが、この一連の記事にはちょっと寒さを感じる。ちなみに、わかっている死因の20%が「自殺」なのだそうだ。おそらく、開き直ることのできないきまじめな人たちだったのだろうか。

前にも書いたけど、「サラ金」という文字が最近、マスコミから消えた。「消費者金融」とは聞こえがいいし、おまけに大手は「大銀行」の傘下に入って、イメージアップ著しい。電車の車内広告もどんどん増えてる。「サラ金」と呼ばれていた頃に比べると、「借金」することへの心理的抵抗は劇的に減ってると思う。でも、利息は変わってないし、もしかすると体質だって・・・・。この前の某サラ金の一件もあるし・・・、たぶん限度額はどんどん上がって、利払いで精一杯になるくらいまでは貸してしまうんだろうな。一方で、銀行の個人向け融資は減少し、どんどん「消費者金融」にシフトしているらしい。考えてみれば金利も低い銀行と比べれば銀行へ走りそうに思えるのだが、これは銀行がなかば意図的に敷居を高くしている結果としか思えない。つまりは、リスクを傘下の「消費者金融」に転嫁し、高利で貸して上前をハネようというわけだ。ビジネスセオリーとしては間違っていなくても、道義的には疑問が残る。

イメージだけ上がったけど、実態は同じ・・・・。そんなことがないよう祈りたいものだ。「消費者金融」つまりはかつての「サラ金」だということを忘れてはいけないと思う。「借金」はそれだけ重い・・・・。

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9/16

もめにもめたあげくに、いわゆる「グレーゾーン」金利を3年で廃止することが決まった。モメた理由は、たぶん、大銀行の息のかかった「族議員」さんたちの抵抗なんだろう。表きって反対すれば批判されるから、裏で金融庁に圧力をかけたに違いない。サラ金が銀行の傘下に入ってなければ、ここまではモメなかったんじゃないかと思う。3年は25%で貸すことができるから、その間にサラ金はいろいろ準備ができるわけだ。たとえば、「自主的」に金利を下げながら、段階的に限度額を上げていく・・・・。サラ金に手を出す人の多くは、限度額が上がったらその誘惑に勝てずに借りてしまうから、3年後には、「借金」の総額は大きく増え、金利収入は維持できる。そもそも、「限度額」のカラクリを規制しなければ、借金苦問題は本質的には解消しない。「生かさず殺さず」作戦のノウハウは銀行がサラ金を傘下に入れるあたって、最も欲しかったもののひとつではないのだろうか。

いわゆる総量規制はこの対策なのだが、はたして年収の1/3を限度額にして、どこまで実効性が伴うのだろうか。たとえば年収600万円の人が、限度額一杯の200万円を金利20%で借りたとしよう。月々返済するとして、利払いのレベルは初回で3万3千円、元本を均等に返済しながら3年で返済しようとすれば、当初9万円弱から、最終的に6万円弱の金額を3年間、毎月払い続けなければならない。金利の総額は60万円強。年収600万といっても額面、独身ならば手取りで言えば500万円に満たない。その1/4がボーナスだとすれば、月々手取りは30万円程度、そこからこの金額を毎月の返済にあてるのは楽ではない。買い物ローンのように自動引き落としではなく、自分で返しにいくのだから、かなり意志が強くなければこのペースでの返済は難しいだろう。サラ金は最低限、利息が支払われてさえいれば文句をいわないから、借金して遊興したり物を買うような人は、だいたい安易な方向へ流れてしまう。結局、元本が減らず、延々と利息だけを払い続ける借金地獄に陥ってしまうのではないか。総量規制で破綻する危険は減っても、問題の本質はかわらない。「多重債務」が「単一債務」に変わったところで、借金苦がなくなるわけじゃない。このような形で利払いだけを延々と続けていく人たちが増えるだけだ。結局、破綻者が減れば問題は社会の表面から消える。今回の措置は、サラ金の共食いをやめさせ、「生かさず殺さず」作戦のリスクを下げただけのことだ。現代版の「搾取」を追認する、といってもいいこの状況は、さんざん借金を煽っておいて、単に、計画性なく借りたのが悪い・・・とそれだけですまされるものなのだろうか・・・。

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9/24

朝日にこんな記事。
http://www.asahi.com/national/update/0923/TKY200609230257.html

サラ金大手は、銀行の「取り立て屋」をして儲けているらしい。思った以上に銀行もセコいことをしてるなと実感。優良客は自分が食べて、ヤバくなったら、サラ金に任す・・・・、まぁ回収ノウハウとは聞こえがいいが、結局、自分の手を汚さないようにしてるだけじゃないか。銀行も成り下がったものだと思う。

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このページは、風見鶏が2006年9月14日 11:31に書いた記事です。

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