日経平均

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ちょっと上がったと思うと、必ず下げが入って一本調子にはいかない昨今の株相場。想定外の事態(笑)で自宅釘付けになってる暇に、すこし素人なりに考えてみた。

マスコミや政府はデフレ脱却、景気回復キャンペーンにやっきだが、個人投資家はまだまだ実感がないというの正直なところだろうか。製造業系大企業の好況が中小やサービス業にまわってくるのは1年くらいはかかるだろうから、ボーナスが上がったというニュースをうらめしげに眺めている消費者のほうが多いはず。結局、銀行に預けても何のタシにもならないと思って「株」をはじめた個人投資家も多いだろうし、最近の株式市場はこうした個人投資家の動きに、かなり敏感になっているように思う。預金金利が「雀の涙」ほど上がっても、借金の金利はそれ以上に上がるから、多くの消費者の財布は差し引きマイナス。株に流れた資金を呼び戻すほどの効果は当分でないだろうと思う。

機関投資家の多くは値動きを数値的にシミュレーションして売買を決めるようなことをしてるだろうから、当然、そのような計算のパラメータには、いまや無視できない数の個人投資家の心理も織り込まれているはずだ。いまだ弱気な個人投資家に市場が引きずられる形が、こうした機関投資家の動きで増幅されているのではないかとも思う。

個人の動きは読めない反面、マスコミなどに引きずられることも多い。政治だって、一般の経済政策よりは庶民に直結する政策のほうが個人投資家の心理的なバックグラウンドに強く作用する可能性もある。たとえば、政治家のなにげない発言や一挙手一投足が、これまでとは違う意外な形で市場に影響する、なんてこともあるかもしれない。某TV番組のように、消費者にパニック的動きを起こしてしまうようなものも要注意だろう。

このところの政策や政財界の動きを見ていると、消費者の財布をなんとかしてゆるめよう、という姑息なキャンペーンが多いように思うが、消費者はそれほどバカじゃない。「失われた10年」で最も失ったものは、真っ当に働いている庶民の幸せかもしれないとおもう。そんな痛い目を見た庶民は、きちんと自分の実入りが増えなければ財布のヒモをゆるめないのは当然のことだ。

政治家や役人は「デフレ」脱却キャンペーンに浮かれている暇があったら、庶民の生活不安を払拭するような政策をもっともっと考えて実行するべきだろう。

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コメント(2)

個人投資家の気持ちを見るなら、日経平均なんかより、マザーズ指数とかヘラクレス指数を見るといいと思いますよ。今年になってから(正確にはライブドアショック以降)いかに個人投資家の投資マインドが冷え込んでいるかがわかりやすいと思います。
また、個人投資家と消費行動は別物だと思ったほうがいいんじゃないかなぁ。株式投資している人なんて、勤労者全体からすればホンのちょっと。1/10もいないはずですよ。

でも結構多いのよね。たとえば主婦層とかでデイトレにはまってる人。ファイアウォールとか監視してる人達と話すと、企業内でも常時kabu.com とかに繋いでる人が、どこの会社でも少なからずいるにたいだし。必ずしも裕福な層だけでもなさそうだから、結構生活感が投資行動ににじんできそうな気がするわけ。

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このページは、風見鶏が2006年7月21日 11:33に書いた記事です。

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