いわゆるグレーゾーン金利撤廃に、小泉首相が注文をつけたらしいけど、これにはターゲットになっている「サラ金」以上に、いわゆるクレジットカード会社が困るという事情がありそうだ。(首相と業界のつながりは定かではないが、カード会社にも銀行の息がかなりかかってることを思えば、政治的影響力を持つことはありうる話かも知れない)
しかし、朝日で報道されたこの記事のような、実態は私もしらなかった。つまりは、カード会社も悪く言えばサラ金と同じことをやって儲けていたということになる。カードの使いすぎからキャッシングに手を出し自転車操業状態に陥ってしまうのは、ありがちな話だし、それがきっかけで、サラ金、ヤミ金・・・と破局への道をたどるケースを考えれば、「カタギ」の会社と見られているカード会社の罪は、サラ金と同程度に大きいかもしれない。そして、そのバックにもまた、「銀行」が見え隠れする。アイフル事件でも書いたが、これも銀行の隠れ蓑なのかもしれない。
いずれにせよ、上限金利問題に例外はありえないだろうから、きちんと議論は必要だろう。規制すれば「ヤミ」がはびこる、と首相は言うのだが、「ヤミ」とそうでないものの違いはなにか・・・もよく考えたいところだ。個人向けの金融は、どんなに美しい衣を着たところで、「人の生き血」をすすっていることにはかわりがないのだから。
昨日の日経に書かれていたが、他国の銀行は、たとえば政策的に、低所得者層に対しての支援として低利の融資制度を設けたりしてるらしい。この記事にも書かれていたが、サラ金を隠れ蓑にして、その低所得者層から破綻しかねない高利を吸い上げる日本の銀行と、どちらが「銀行」のあるべき姿なのだろう。
空前の好業績らしいが、あと2,3年は累積損のために税金を払わなくていのだそうだ。税金も払わず、社会貢献もできない(いや、逆に搾取に走る)銀行は、日本のお荷物以外の何者でもないかもしれないな、と思う。