家電量販店のノートPC売り場を見ていて、ふと思ったこと。最近、新しいノートを買おうという気持ちが湧いてこない。以前ならば、某S社の製品の2から3モデルごとに必ず買い換えていたのだが、実は最近その動機がなくなった。それはなぜか。仕事で私物のPCが使えなくなったことだ。
だいたい、会社支給のPCは量産、低価格モデルのダサダサPCが多い。まして、取引関係とか色々な力関係があって、欲しいPCを調達することが難しくなっている。だから、敢えて自分で「格好いい」PCを買って、それを見せびらかしながら(笑)仕事をしていたのだが・・・・。昨今のセキュリティ締め付け(実は私もその片棒を担いでいるのだから、逆らえない)のおかげで、個人のPC持ち込みは御法度、家にデータを持ち帰ることも御法度、リモートアクセスだって個人PCからは御法度・・・・・となんでも御法度だらけ。これじゃ、わざわざ私財から大枚をはたいて格好いいノートを買おうなんて気持ちにはとうていならない。会社人間の悲しさだが、仕事で使えないとなると、PCの用途の8割はなくなってしまう。
こんな人が私だけならばいいのだが、もしこんな人たちが多ければ、「個人向けノートPC」市場に大きな変化が起きるんじゃないか、とふと思った次第。ビジネスPCは、私物排除のおかげで追い風だが、個人向けは逆に落ち込んだりはしないだろうか。
まぁ、私はPCを売ってるわけじゃないので、どうでもいいことだが、今後どうなるかは興味深い。日本経済のためには、私のような人間が少数派であることを祈りたい。
なんでも「御法度」にするのでなく、セキュリティに関するガイドラインを定めて、個人の「発展的持ち込み」を受け止めるべきでしょうね<効率的なインフラ整備という考え方でも
#データの持ち帰りだっていいじゃない<線引きさえしっかりすれば(笑)
なんだけどね。でも、「ダメ」って言ってしまうのが一番楽なのさ。だって、これだけ騒いでいてもウイルスメール開いちゃう奴は後を絶たないし、エロサイトを仕事中に見てスパイウエア拾っちゃう奴もいなくならない。みんなが、ぐでん2みたいに知識のある良識人ならばいいのだけどね。本当はそれをきちんと啓発してリテラシ向上を図っていくというのが真っ当なやり方なんだけど、これだけ情報漏洩でパラノイア状態になってしまうと、そんな時間をかけてて何か起きたらどうすんだ!、と言い出す奴が必ず出てくるしね。
強いて言うならば、「免許制」にでもするか。でも、誰が試験を作るんだ、もし合格者が事故を起こしたら誰が「責任」とるんだ、という議論に必ずなっちゃうよね。
たとえば、本人がどれだけ気をつけていても、泥棒に入られたら、とか本人が退職したりしたらどうするか・・・といった問題は必ず出てくる。たとえば、今日、ニュースになっていたこれなんか、いい例だ。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060512AT1G1200I12052006.html
某外資系会社のセキュリティ部門に聞いたら、そこは技術系社員の文化的に持ち込み禁止は無理なので、その代わり、ひとたび会社に持ち込んだら最後、PCの中身にプライバシーは許されず、必要とあらば、会社が全部徹底的に検査することに同意した上で持ち込ませているのだそうだ。当然退職時は。すべてのデータが消去されたことを会社が確認する。これも現実解のひとつかもしれないけど、日本の会社じゃ、「誰が管理するんだ」「情シスにそんな人はいないぞ」とかなって、無理だな。(笑)
悲しい現実だけど・・・・