出張日程終了!!

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一週間の出張も過ぎてしまえば、あっという間。今日はシリコンバレー周辺の会社をいくつか訪問して、夕方には全日程を終了。あとは、明日日本に帰るだけ。今回は東から西に移動したんで、ずっと時差ぼけがとれなかった。このまま日本に戻って立て直すしかないな。

今回の出張で感じたことは、米国のセキュリティ業界が「SOX景気」に湧いてるってこと。これは、ユーザの経営陣が「クビがかかる問題」としてSOXを捉えていることと関係するのだろう。しかし、まさに「猫も杓子も」、「SOX対応機能」を言うのだけど、「なんちゃってSOX対応」が非常に多いのも事実。つまり、SOX自体はセキュリティを守るべし、としか言っていないし、どこまで守ればOKっていう具体的な基準も、それこそ、BS7799とかCOBITのようなものをベースに考えるしかない。だから、何かを守るとか、その状況を監視、レポートするといった機能はすべてSOXに結びついてしまう。たとえば、ファイナンシャル情報を入れたサーバの情報を持たせて、たとえばそうしたサーバに発生したイベントに対して高いレベルのアラームを出すという機能だけで、SOX対応となってしまうのだ。最近の米国セキュリティベンチャーが、「ニッチ」化している現象とも無縁ではない。NASDAQ上場の敷居が高くなったり、SOXの影響で、上場後の管理コストがバカにならなくなってきている今、IPOを目指す企業が減少し、シングルポイントソリューションで、狭い分野に固有の技術を確立し、メジャーな企業に買われることを最終目標とする経営者や投資家が増えている。一方、大企業は節操なくこれらのベンチャーを買いあさるが、もともと開発思想が異なるそうした技術を統合することは容易ではなく、飼い殺してしまうこともしばしばだ。こうした傾向を見ると、米国の業界は少しカオス化しているかもしれないと思う。だんだん、新しいベンチャーを見つけて日本に製品を持って来るようなビジネスはやりにくくなってきそうだ。せっかく持ってきても、こちら側でうまくインテグレーションしないと使えない製品も多いし、さらに買収されてしまって製品がなくなったり変質するリスクが大きくなるからだ。以前からそうした傾向が見えてはいたが、最近特に酷くなってきてるように思う。そろそろこれからの仕事のあり方を見直す必要があるのかもしれないと思う。単純に製品を持ってくるだけでなく、それらをうまく統合して、システムとして構築する技術が不可欠になってくるのだろう。さて、そうしたことができる人たちが日本にどれくらいいるか・・・だが・・・

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このページは、風見鶏が2005年11月19日 16:12に書いた記事です。

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