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AIは人類を救うのか?

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オースティンの一夜が明け、今日からISACAのGRC Conferenceに参加する。米国中部時間帯では、西の方に位置するからか、午前6時はまだ真っ暗で、7時になってようやく明るくなる。その分、夜は遅くまで明るいので、ちょっと感覚が狂ってしまう。昨夜はあまりよく眠れず、ノドの調子も最悪。売店で水を買うのにも難儀する始末。困ったものである。とりあえず、7時過ぎに宿を出て2ブロックほど先にある会場のJWマリオットへ。道沿いにはこんなものが・・・。

女性がショットガンとかをぶっ放すシーンは西部劇などでよく見るのだが、大砲は・・・。なかなかの肝っ玉ばーちゃんである。オースティンはテキサスの州都。この通りの突き当たりは州議会の議事堂である。

オースティンはこれが3回目。ダウンタウンは2回目である。今回の会場は、前回来た時にISC2(当時はまだ (ISC)2だった)Congressが開かれた場所である。歩いていたら、リスをみかけた。

こんなあたりもアメリカの街らしい。野鳥も多くて、人がいても逃げようとしない。まぁ、したたかに大都市で生きているという感じだろう。

今年も、冒頭のキーノートから、AIねたである。これからAIはどうなっていくかという話なのだが、なかなか面白かった。ISACAは、IT系のガバナンスや監査といった部分にフォーカスした団体なのだが、そうした分野でも既にAIの応用は始まっている。こちらの人たちの感覚は、むしろ積極的に使っていこうとしているように見える。だから、こうしたコンファレンスでも、「使う」というスタンスでの話が目立つのである。実際、AIの応用は様々な分野に恩恵をもたらしつつある。特に科学や医薬分野では、AIによって大きな変化がもたらされようとしており、それは、人の幸福にも結びつく。一方で、人の社会は変化を余儀なくされるだろう。産業革命以降、人の暮らしや社会を大きく変えてしまうような発明はいくつもあった。蒸気機関から始まって、自動車、電気、電話、コンピュータ、インターネット・・・。これらによって、これまでの暮らし方が大きく変わってしまった人たちも多い。当然、抵抗や軋轢も大きくなる。しかし、こうしたテクノロジーはどれだけ抵抗しようと、一度動き出すと止めることは難しい、なぜなら、こうした技術は新しい可能性を人々や企業にもたらすからである。一度それを知ってしまった人たちは後戻りができない。結果的に、どんどん広がってしまうのである。当然仕事を失う人も出るし、既得権を失う企業もある。規制を求め声は、主にこういうところから出てくる。そういう意味では政治家だってそうだろう。しかし、流れを止めることは出来ない。一つの国が規制に走っても、他の国が突っ走れば、結果的に突っ走った方が優位にたつことになる。とすれば、国や政治家がすべきことは、そうした技術の利用を進めつつ、悪影響を緩和することだ。あらたな技術でなくなる仕事があるならば、今後必要となる新たな仕事を作り出し、仕事を失う人たちが無理なくその仕事につけるように支援することだ。ただ、AIは、これまでの技術とはちょっとレベルが違う。単純労働だけでなく、ある程度知的な仕事も肩代わりしてしまうからだ。リスキリングという言葉が流行なのだが、AIを念頭に置いたリスキリングは簡単ではない。AIを使いこなす・・・と言っても、そもそもAIを使いこなすべき目的を考えつく発想が必要になる。こうした発想は一朝一夕で身につく物ではないだろうから、それこそ、教育のあり方からして変えていかなければいけない。ただ、そんな時間的猶予はなさそうだ。AIはどんどん進化している。AIの能力を示す指標であるパラメータ数はここ数年で指数関数的に増えていて、近いうちに、より汎用的で推論能力を持ったAGI(Artificial General Intelligence)が実現しそうだ。そうなると、AI自身が自分自身を進化させることが出来るようになり、進化はさらに加速するだろう。(但し、今のままの莫大な電力消費量だと限界が見えるので、もう一段技術的な進化は必要だ。しかし、それもAIが自己解決するかもしれないのだが・・・)いわゆる「技術的特異点」のような、その先どうなっていくか予想もつかない転換点は、意外と早く来てしまうのかもしれない。そうなった時にAIとどう向き合っていくのか、どう共存していくのか、そろそろ真剣に考える時が来ているのかもしれない。話を聴いていて、そんなことを思った。

午前中のセッションが終わった後、一度ホテルに戻って昼寝をし、午後からまたいくつかセッションを聴いて、夕方のウェルカムパーティーに少し出て、晩飯代を浮かせて帰ってきた。ホテル周辺でよさげなスケーキハウスをいくつか見かけたので、明日か明後日の夜は肉を食いに行くことにしよう。

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このページは、風見鶏が2024年8月13日 08:28に書いた記事です。

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